急性腰痛(ぎっくり腰)には安静よりも活動
流德堂の患者様の中で、最も多い症状は腰痛です。急性腰痛(いわゆるぎっくり腰)から慢性腰痛まで様々な方がお越しになります。
腰痛の原因には、脊椎(背骨)に由来するもの、内臓に由来するもの、神経に由来するもの、血管に由来するもの、心理的な要因による腰痛などいろいろありますが、特定の原因によらないものは非特異的腰痛といわれます。その特徴は、レントゲンやMRIで検査しても痛みの原因を特定することが困難とされる、いわば特徴がないのが特徴なのです。また、腰痛には急性腰痛(ぎっくり腰)と、痛みが3か月以上続く慢性腰痛という時間経過による分類もあります。
腰痛 診療ガイドライン2019 改訂第2版によると、急性腰痛も慢性腰痛も自然経過では、6週間ほどで痛みが改善する傾向にあるのですが、その後は急性腰痛ではさらに改善するのに対し、慢性腰痛では1年後も軽度から中等度に痛みが残るとされます。さらに、非特異的腰痛の場合は、1年後にも65%の患者に腰痛が残っていたという報告から、大部分の患者が自然回復しないと結論付けられています。
また、腰痛には、生活習慣や職業、心理社会的因子などさまざまな要因が関与していることを示唆する報告がありますので、非特異的腰痛では特にこれらの関与が大きいのかも知れません。
さて、既述のとおり、急性腰痛は、慢性腰痛や非特異的腰痛と比べると自然経過が良好とされますが、発症直後はできるだけ安静にしていたほうが良いのでしょうか?
実は意外かも知れませんが、診療ガイドラインには、坐骨神経痛(脚のしびれ)を伴わない急性腰痛については、安静よりも活動していたほうが、痛みの回復、身体機能の回復、病欠の期間について良好であると記載されています。しかしこのことは、痛みを我慢してでも動き回ったほうが良いという意味ではなく、無理せず動ける範囲で活動を維持したほうが回復が早い傾向にあるという意味です。
実際、急性腰痛を起こした直後に施術のご予約いただいても、ほとんどの方がご来院の頃には既に自力で来院できるほど回復しています。このことは、流德堂が土日しか開院していないことにも関係があるかも知れません。アクセスビリティが悪いため、しばしばご不便をおかけしております。

