流德堂の由来
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当院の流德堂の名前は、中国の鍼灸医学の原典の一つ「黄帝内経(こうていだいけい)」霊枢(れいすう)本神篇第八や「鍼灸甲乙経(しんきゅうこういつきょう)」第1巻精神五臓論第一に由来します。伝説の皇帝である「黄帝(こうてい)」と、侍医の「岐伯(きはく)」との問答の一節「天之在我者德也、地之在我者気也、德流気薄而生也。(天が我々に分け与えし物は“德”、地が我々に分け与えし物は“気”です。天から德が流れ下り、地から気が上り迫り、陰陽が通い合うことにより、万物に“生”が誕生したのです。)」この一節の中の“德”には、一般には「品性を向上させるために人に修得させるべきもの」、「特性・本性」、「德を積んだもの。賢者」、「恩恵」などの意味がありますが、ここでは「働き」や「教え」のような意味で、「とく」と音読するよりは「のり=法・規・典」と訓読したときのニュアンスですね。一方、“気”は「形あるもの」すなわち「物質」の意味と解釈することができます。つまり、“德”は「万物の働き」、“気”は「物質」となり、目に見えない働き(=自然の節理)と物質が互いに通じ合うことで“生命”が誕生した、というような意味になると考えることができます。
私(院長)には、たまたまが両親から与えられた名前の一字に“德”の字があることから、この鍼灸院を「德が流れ、生命を育み、生命の正しい働きを取り戻す堂」としたいという思いから、流德堂鍼灸院と名付けました。
最後までお読みいただきありがとうございました。